相続小ネタ集 11.たわけた話(その壱)
|ω・) ソーッ・・・ 皆さん、ご機嫌よろしゅうに。
いきなりですが時代劇でよくある台詞「このたわけが!」・・・愚かな行為または人を指す言葉として使われていますが、実はこの「たわけ」というもの、案外相続と馴染みが深かったりします。
過去のネタで何度か触れてきたので「ああ!あれか?」とピンと来る方も居られるかも知れませんが、時代劇の頃の相続と言えばもっぱら家督相続です。農民であれば、先祖伝来の田んぼは家督相続人である長男が一手に引き継ぎ、次男以降は男子の居ない他家に養子として迎えられたり、独立して分家を作り盛り立てていく、そうすることで更なる一族の繁栄に貢献する。女子は通常他家に嫁入りし、姻戚関係を作って繁栄のサポートに回る。というのが一般的でした。
ここで出てくるのが「たわけ」これを漢字で書くと「田分け」。つまり田んぼを次男以降にも分割して与えるのは、一般的には愚かな行為として認識されていたということです。
(諸説あります)
代々にわたって分割が続けば、いかな大地主と言えど、どんどん細分化されて力が失われて行きます。一族の繁栄を最優先に考えるなら、大事な家産は家督相続人いわゆる代々の家長に集約させるほうが望ましいからです。やれ家父長制はけしからんとか、男尊女卑だとか、いろいろと言われますが、綿々と続いてきた家督相続制。そしてそこから生まれてきた明治民法(旧親族・相続法)は代々の日本人の知恵とも言えます。
しかし、次男以降にも分割して相続というのがたまに行われることもありました。分家を作って出て行けと迫られて渋々従うときに、つい田んぼの五分の一を餞別みたいな形で渡してしまった・・・そんなケースも全くないわけではありませんでした。そして時代は下り、これが令和になってから子孫にとんでもない迷惑を掛ける事態になります。
さて、どんなことになってしまうのか? 続きは次回の相続小ネタ集にて。
ほなまた! 失礼!
|彡. サッ!!