相続小ネタ集 42.カンドウ? 勘当出来ない世の対策(その2.キミ相続から廃除ね)


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前回の続きになります。



 さて、どうしようもない放蕩息子(長男)には、びた一文たりとも遺産を渡したくない。そんな時には遺言書に「君にはなにもあげない」と明記すれば良い・・・。しかし、最低保障である遺留分(法定相続分の1/2)を寄越せと言われ訴えられる可能性はある・・・・・・ここまでお話しました。
 では、さらにその上を行く「エグいやりかた」というのはなんなのか? 今日はそのお話・・・。

 その名もズバリ「相続廃除」 昔のように戸主の権限で戸籍から抹消するわけにもいきませんので、現代社会で使えるのは、この相続廃除です。戸籍そのものからは抹消できませんが、戸籍の欄に「相続廃除された」旨の記述が残ります。これが証拠となります。
 やり方は・・・ある程度証拠を揃えたりの作業も必要ですが、家庭裁判所に相続廃除の審判を請求します。集めた証拠類が功を奏して廃除が認められればOKとなります。ただし、相続廃除が認められるのは、かなり悪質なケース限定のようで、その成功率は高くはないようです。どんな基準かと言うと・・・


(条文)民法892条
遺留分を有する推定相続人が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を与えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。


 こんな感じです。感じ方の程度は人それぞれなため、世間一般の常識に照らして悪質かどうかが判定されます。
 この、廃除の請求ですが、放蕩長男が暴れ出すのが怖ければ、生前はじっと黙ったままで「遺言書」で廃除の意を示すことでも可能です。この場合は、肝心の当人は無くなっているため、遺言書にてあらかじめ「遺言執行者」を定めて置き、その執行者の手で請求されることになります。いわば、このような後出しじゃんけんも可能ということになります。



家庭円満に越したことは有りませんが。万一の為に覚えておくのも・・・😎



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FP3級の問題を解いてみます? 3.投資顧問まがいはアウト!ほか

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FP3級の一問一答を解いてみようのシリーズ第3回目です。


 お金に関することについての相談に応じるのもFP技能士の仕事の一つですが、ここで注意すべき点があるのです。



Q:投資判断の前提となる基礎資料を顧客に提示する行為は、金融商品取引法の上で問題はない。


A:〇 日経平均や米国株の動きについての資料など、そういった「出どころのしっかりしたネタ」を提示するのは問題有りません。これの延長で「株の掲示板」的な「✕✕口コミサイト」みたいな情報を吹き込むのは・・・まあ微妙な感じと言えます。ただし、やってはいけないのは「助言」です。これは法に触れる恐れがあります。この株を買いましょう・・・とか投資顧問のようなことは、不用意に言えません。




Q:日本学生支援機構の奨学金は、返済義務がある。


A:✕ よく「奨学金が返せな~い!」みたいなことがニュースになりますが、必ずしもそればかりとは限りません。余程優秀な学生の場合、返済義務の無い「給付型」の奨学金も用意されています。まあ狭き門ではありますが。



今日はこんな所です。ゆっくりですが、なるべく丁寧に1回1~2問あたりを目安にして、解説を続けていきたいと思います。




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『老子』を読み返してみた・・・30.これが戦上手


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 今回は戦争というものに触れた章になります。戦上手とはどのような者を指すのか? その戦術というよりも、戦略・・・もっと言えば指導者の心構えと考えて頂くのがいいかと思います。



『老子』第30章


善者果而巳矣。・・・中略・・・物壮則老、謂之不道。不道早巳。
善くするものは果たして巳む(やむ)・・・中略・・・物壮(さかん)なれば則ち老ゆ、これを不道と謂う。不道は早く巳む。


訳:戦上手は目的を果たしたらさっさと矛を収める。・・・中略・・・強い(壮い)者は必ず衰える。なぜなら不自然(不道)だから。不自然なものはさっさと衰えてしまう。




 ・・・盛者必衰のことわり、ということになるんでしょうか? おごれる者も久しからず。まさに平家物語の境地ですね。ここで古代中国と国文学の繋がりというものが見えてきます。そもそも戦自体が最大の不自然なわけですから、そんなものが長続きするわけがない。
 当然と言えば当然なんですが、トコトンまで相手を詰めたうえで完全勝利。そんなものを目指していたら、いたずらに恨みや反感を買うばかり。挙句の果てに滅亡を早めてしまう・・・なにも良いことはありませんね。



こんな簡単な事、わかってる筈なんだけどな・・・。





参考文献:守屋 洋著『新釈 老子』
PHP文庫1988年



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つい安全に2000万要るって言っちゃう老後


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 やはり、FP(ファイナンシャルプランナー)みなさんは、石橋を叩いて渡るプランに傾倒しがちなところがありまして・・・。まあ、しょうがないですね。相談を受ける立場としては、リスクのある提案はしにくいものです。


 たとえば、賃貸住まいで夫婦二人暮らし。いくら資産があれば平均年齢まで逃げきれますか? そんな問いなのですが・・・



参考:「賃貸」暮らしの夫婦2人。老後“ぜいたく”しなければ生活できる貯蓄額とは?「2000万円」なくても大丈夫なの? 目安を解説


 試算では統計の平均値にあわせて収入が21.3万円、支出が23.4万円で差し引き2.1万円の赤字。ここが基本線になり、さらに夫婦二人の賃貸暮らしでの家賃5.6万円を追加負担となると、支出計は29万円となり、合計で7.7万円の赤字。
つまり7.7×12×(90-65)=2315万円


 現段階で65歳、90歳まで存命という標準ケースなら、あと25年つまり300カ月生きることになります。もし節約上手で家賃と合わせて2万円少なくすることが出来れば、
2×300ヶ月=600万円少ない資金で済みます。つまり2315-600=1715万円ということで、もろくも2000万円説は敗れ去ることとなります。


 あとは、手堅く1715万円のうち500万円を運用に回して年1%ずつ運用できればどうでしょう? 月5.7万円×12で年間68.4万円の赤字ですから、残り1215万円の取り崩しで17年ちょっとは500万円に手を付けずに済みますので・・・
1年目500×101%=505万円
2年目505×101%=510万円
3年目510×101%=515万円
 ↓
17年目になると586.3万円。こんな風に育って行きます。こうなると、もうちょっと楽になってきませんか? これは電卓で繰り返し×1.01をして行けば求まる数字だし、EXEL表を使ってもできます。


 また、別のやり方として、65~66歳の一年間をアルバイトなどでしのぐことが出来れば、66歳からに受給開始を繰り下げる方法もあります。一年繰り下げると受給額が8.4%(ひと月0.7%✕12ヶ月)アップしますので、21.3万円×1.084=22.8万円と1.5万円の月収UP。これはかなり楽になりますね。このように、いろんな手法を組み合わせて行けば良いのです。



こんな風に、状況はひとそれぞれ・・・という部分が出て来ますので、自分の置かれた状態意を冷静に振り返って精査してみることをお勧めします。



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