すっきりわかる家族法道場・・・12.通い婚はダメなんです。あと復習問題など
|ω・) ソーッ 皆さん、ご機嫌よろしゅうに。
シリーズ第12回スタートです。
今回は、婚姻から生ずる効果、そしてまとめ問題を少々という構成で行きたいと思います。まず婚姻によって、
① 夫婦間での契約はいつでも取り消し可能(民法754条)
② 相互の扶助義務
③ 同居義務
④ 貞操義務
という効果が発生します。
①の夫婦間の取り消しですが、下世話な話・・・
「今度の誕生日にダイヤの指輪をプレゼントするよ」これは一種の贈与契約です。
「まあ! うれしい!」後日
「やっぱ、金ないからやめたわ」
というのは、全く問題なしということ。
②の相互の扶助義務ですが、これは、シンプルに互いにきちんと養うということ。
民法752条:夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
が根拠になります。
例えば、この義務を怠って別居、挙句生活費も入れないとなると、断然離婚が認められやすくなります。もはや婚姻関係は崩壊したものであると。
③の同居義務については、夫婦の一方が病気で入院、職業上の理由による合意(一番わかりやすいのは単身赴任)、一方の配偶者による虐待(例えばDV)など、やむ得ない理由がない限り、同居しなければならないことになっています。したがって、平安貴族のような「通い婚」はアウトということになります。
④の貞操義務については、結構ネタがあるので次回の解説に回したいと思います。
ではここで、簡単なまとめの〇×問題を少々。
1. 婚姻は当事者の合意のみにより有効に成立する・・・・・・〇
2. 夫婦でも同居義務はない・・・・・・×
3. 直系の姻族間では婚姻できない・・・・・・〇血が濃くなりすぎるのを避ける趣旨です。
参考
4. 夫婦は婚姻の際、夫妻いずれかの氏を名乗るか決めなければならない・・・・・・〇残念ながら、夫婦別姓は日本では認められていません。
5. 婚姻は男女とも18歳にならなければできない・・・・・・〇男18歳、女16歳は昔の話です。
6. 重婚の場合、前婚は取り消しとなる・・・×もっとも、離婚の原因とはなりえますが、取り消し原因になるのは後婚の方です。
ほなまた! 失礼!
|彡. サッ!!