すっきりわかる家族法道場 37.養子縁組解消後(昔の名前で出ています)

|ω・) ソーッ・・・ 皆さん、ご機嫌よろしゅうに。




 養子縁組が解消(人為的に離縁)してしまった場合はどうなるか・・・。もうくどくどと説明するまでもありませんが、親子の関係は断ち切れることになってしまいます。よって、相続権もなくなる。
 ・・・ただし、まだ現役の養子であった時代に、先に済んでしまった相続については、返還などの必要はありません。ここで揉めやすいケースというのは、どのタイミングで離縁してしまうかということになります。遺産を貰える方は、例えば養親の死亡まで粘ろうとするし、逆に相手方は、こんな奴に渡してなるものか!と、早めに離縁しようとします。


 


 そんな争いのほかに、苗字はどうなるのか? という問題があります。原則的には養親子関係が離縁によってなくなってしまうと、養子は縁組前の苗字にもどることになります。下の図で言うと、山田家の婿養子に迎えられた山田婿が離縁された場合は、旧姓の佐藤に戻ることになります。

 しかし・・・たまに職場やご近所などでタブーになっていて、誰も触れられない話ってありませんか? これは離婚の話なんですが・・・「離婚したはずなのに、苗字が変わってないよね?」 こんなケース。
 それと同じことが養子でもできます(民法816条2項) 縁組の日から7年経過後に離縁によってもとの姓に戻った者は、離縁の日から3か月以内に届け出れば、養子時代つまり現在の姓を名乗ることが可能とされているのです。
 ただし、少なくとも7年は養子であった。という実績は必要とされるわけです。昔の名前で出ています・・・ではなく、昔の名前のまま出ています。そういうことですね。



まあ夫婦同様、別れるぐらいなら最初からやらなきゃいいじゃん・・・って話でもあるんですが。




ほなまた! 失礼!
|彡. サッ!!