すっきりわかる家族法道場 33.二度美味しい? それは甘いという養子の話
|ω・) ソーッ・・・ 皆さん、ご機嫌よろしゅうに。
今日はちょっと美味しい。そう見えて実は美味しくないかも・・・そんな養子のお話をしたいと思います。まずは下をご覧ください。
佐藤家から山田家に婿養子に入った山田婿さんです。普通、息子や娘の配偶者と、義理の父母が養子縁組をすることは珍しく「婿養子」と俗に言われていても、ただ結婚して配偶者方の家に住んでいる・・・いわゆるサザエさんちのマスオさん状態であることがほとんどですが、まれにこういうケースもあります。
そして、この状況が山田婿さんにとっては実に美味しい。というのも、普通養子の場合は実方(佐藤父)と養方(山田父・山田母)の両方との親子関係を持つことになります。つまり、山田方それから佐藤方双方の相続権があるということになります。これはウハウハですよね。普通は自分の実方しか相続権が無い人が大多数なのに、山田婿さんは2倍なんです。これは美味しいと思いませんか?
・・・・・・しかし、ポジティブな話ばかりではありません。双方の相続権があるということは、逆に言えば双方の扶養義務という責任を負っている・・・ということになるんです。つまり利益倍ならリスクも倍。そういうことになります。なので、養方と実方の親が倒れて介護・・・ということになれば、この山田婿さんは、
「ああ。養子に出てる身だから親父のことは任せたよ」という逃げ口上もダメ。さらには、「ああ。義理の父母だから嫁に任せた」どちらの言い訳もきかなくなる。ちゃんと面倒見てあげなさい! 相続権があるって事は、責任もあるってことよ!・・・こういうことですね。
そこをわきまえずに、権利ばっか主張する奴がいる・・・だから相続って揉めるんです。
ほなまた! 失礼!
|彡. サッ!!