『老子』を読み返してみた・・・62.オートマチックの治世

|ω・) ソーッ・・・ 皆さん、ご機嫌よろしゅうに。


 

 このところずっと「統治のありかた」に関するテーマが続いています。しつこい・・・などと言ってはいけません。もともと『老子』がそういう目的で書かれた書であるからです。

 



『老子』第62章
故立天子、置三卿、雖有共之壁以先四馬、不若坐而進此。


故に天子を立て、三卿を置くに、共の壁以って四馬に先んずるありといえども、坐してこれを進むにしかず。



訳:世間では天子を立て重臣を置くだけではまだ足りず、先を争って大金を投じ治国の要諦を求めている。しかし「道」に則ってさえいれば天下は居ながらにして治まる。これにまさるものはない。

 


 これもまた「シンプルな統治」を推奨する章になっています。「道」に従っていればほぼ自動的に治まっていくという、そうであるとすればなかなかの優れもの。シンプルな理念を一個だけぶち上げて、それに沿ったテーマ設定でやっていけば間違いはない。そういう事なのでしょう。

 では、どこに力点を置いてテーマ設定をするのか。そこが重要になって来るのですが・・・・・・。どうも「自分さえ贅沢で豊かに暮らせればそれでいい」 そんなのをテーマに置いて動いている為政者のなんと多いことか。

 


 

まあ・・・どこの誰とか言わずともおわかりかと思います😎



参考文献:守屋 洋著『新釈 老子』
PHP文庫1988年

ほなまた! 失礼!
|彡. サッ!!