『老子』を読み返してみた・・・40.反と弱?

|ω・) ソーッ・・・ 皆さん、ご機嫌よろしゅうに。



 今回は短い章なので、全文の紹介となります。再三キーワードとして出て来る「道」に対する説明のような章になります。
 



『老子』第40章
反也者、道之動也。弱也者、道之用也。天下之物生于有、有生于無。


反は道の動なり。弱は道の用なり。天下の物は有より生じ、有は無より生ず。



訳:反つまり省みることは、これが道の動きである。弱つまり柔は、これが道の機能である。万物は有から生じる。しかし、その有は無から生じているのである。



 ・・・何かがあるから万物が生れるのであって、その元は有。しかし、その有の元になるのは無である。これぞ哲学と言った感じです。地球上の物は、そのほとんどが目に見える。しかし、それも見えない空気があってこそ。
 ・・・それを延長していけば、宇宙にも目に見える天体が有って、しかしそれも、目に見えない空間が有ってこそ。



 もし無という空間、隙間みたいな物が存在せず、形ある形見えるものばかりで構成された世界ってどうなるんでしょう。ちょっと想像してみましょう。



・・・これって、冷蔵庫に似てません?
ぎゅうぎゅう詰めにしてしまうと、冷気が通らなくなって冷えませんね? まさにここに「無」の効用がある。うーん。こんな例えでいいんでしょうか? 😎



参考文献:守屋 洋著『新釈 老子』
PHP文庫1988年

ほなまた! 失礼!
|彡. サッ!!