『老子』を読み返してみた・・・24.俺が俺がは久しからず
|ω・) ソーッ・・・ 皆さん、ご機嫌よろしゅうに。
今回は『老子』の24章です。かなり直接的メッセージ。かつ実践的アドバイスが読み取れる章と言えると思います。
『老子』第24章
自見者不明。自伐者無功。自矜者不長。其在道也。
自ら見(あらわ)す者は明らかならず。自ら伐(ほこ)る者は功なし。自ら矜(ほこ)る者は長からず。其の道にあるや。
訳
自分を誇示すれば、かえって排斥される。自分の功績を誇れば、かえって非難される。自分の才を鼻にかければ、かえって足を引っ張られる。それらの生き方は、すべて道にかなったものであると言えるか?
故大橋巨泉氏の格言にも似た感じ・・・「集団のビリを走れ。風向きが真逆に変わったら一気にトップだ」
しかし、これだとトップに立ってしまうことになるので、老子的な考え方だと、中位でじっと我慢。上が落ちて来るのを耐えて待つ。そういう戦略になると思います。
わざわざそんな高級な戦略を持ち出さなくても、たしかに「俺が俺が」とオラついている人間は鬱陶しくもありますし、案外周囲から足を引っ張られて、あえなく脱落ということもあります。
まさに、そういうのをじっと我慢の子で待ち構える・・・。なんとも悠長ですが、元手も要らなきゃ手間も要らぬ。万が一成功すれば効果絶大・・・。これこそ所謂弱者が目指すべき究極の戦略。弱者なりの戦い方ということになるのでしょう。
深淵なる知恵・・・ですね。
参考文献:守屋 洋著『新釈 老子』
PHP文庫1988年
ほなまた! 失礼
|彡. サッ!!