『老子』を読み返してみた・・・9.功遂げ身退くは天の道なり
|ω・) ソーッ・・・ 皆さん、ご機嫌よろしゅうに。
今日は『老子』の第9章から。けっこう有名なフレーズで、ご存じの方も多いのではないかと思います。
金玉盈室、莫之能守也。貴富而驕、自遺咎也功遂身退、天之道也。
金玉室にみつれば、これを能く守るなし。貴富にして驕れば、自ら咎を遺す。功遂げ身退くは天の道なり。
訳:財宝を部屋いっぱいにため込んでも守り切れない。出世して得意げにしていれば、足を引っ張られる。仕事を成したら身を引くのが天の道である。
なんでしょう? 孫子の兵法にも通じるような処世術と言うか、もっと言えば戦略。やってもないのに他人様の功績に乗っかって「アレ俺」詐欺はもってのほかですが、自分が成した場合であっても、控えめに振舞えという実戦的アドバイスですね。
同じく中国古典の『易経』にも似た言葉があります。それは「亢龍の悔い(こうりょうのくい)」・・・行きつくところまで昇りつめた龍が「ここからはもう降りるしかない」と嘆く気持ちを表すもの。
いさぎよく降りてくれればまだカッコイイのですが、なんとかトップの座を死守しようと見苦しい足掻き。挙句の果てにすってんころりんと転落。いつの世も真逆のことをやってる人が多いものです。で、それを見た一部の人は「メシ(゚д゚)ウマー」となるわけですね。
懲りない面々だこと 笑
参考文献:守屋 洋著『新釈 老子』
PHP文庫1988年
ほなまた! 失礼!
|彡. サッ!!