すっきりわかる家族法道場 25.この子誰の子?アンタの子だろ!
|ω・) ソーッ・・・ 皆さん、ご機嫌よろしゅうに。
前回は「うん!私の子だよ」と自発的に認めるいうお話でした。「認知」という言葉はよく聞くかと思いますが・・・結局は、正式な夫婦関係からの子供じゃないけど、同様に認めます・・・。ちょっと語弊ありかも知れませんが、極めてざっくりと言えばこういうことになります。
わざと難しい用語を使うとすれば・・・「嫡出でない子に嫡出子の地位を認める」 この認めるという行為を「認知」と呼びます。旧時代の話で恐縮ですが、妾に産ませた子を我が子として迎えるのも認知です。このような、嫡出でない子を「婚外子」と呼んだりもします。犬神家の系譜で言えば、松子・竹子・梅子の三姉妹はまさにそれでしょう。
ちなみに、小説では静馬が認知された形跡は見当たりません。
そして、今日取り上げるのは自発的に行われない認知です。「強制認知」といいます。強制的なので、家庭裁判所の力を借りることになります。原告となりうるのは子本人、またはその直系卑属(子本人のさらにその子や孫)それから法定代理人です。
訴えの相手方はもちろん「この人の父ではないか」と疑われる人物です。もし、その「疑わしい人物」がすでに故人であっても大丈夫。その場合は検察官を相手に裁判を進めていくことになります。ただしその「疑わしい人物」の死後3年以内に訴えを起こさないといけません。
そして、親子関係の有無を立証するのは訴えた方すなわち原告の責任です。原告はDNA鑑定やら最新の技術で立証する努力をします。かくして「疑わしい人物」の子であると証明された暁には、任意認知と同様の効果が発生します。
なので、認知される前に相続が済んでいてもやり直しということになります。ただし、民法784条但し書きで「すでに第三者が取得した権利を害することはできない」とされているため、相続土地を一人で引き継いだなどのケースでは「私の持分相当の土地を寄越せ」という主張が通らない場合があります。
たとえばその人物が、すでにその土地を利用して何かの事業を行っていた場合などですね。こんな時には、取得した持分を金銭に換算して支払いを受ける・・・などの措置が現実的なようです。
武田信玄のように「我が死を三年隠せ」という場合はどうなるんでしょうね?
ほなまた! 失礼!
|彡. サッ!!